今年10月1日に施行される住宅瑕疵担保履行法の認知状況について国土交通省が建設業者と宅建業者に調査を行ったところ、「賃貸住宅も対象である」を知っている事業者は64.3%にすぎませんでした。
住宅瑕疵担保履行法は、今年10月1日以降に引き渡される新築住宅(賃貸住宅を含む)について、建設業者や自ら売主となる宅建業者に、主要構造部の瑕疵を補償するための資力確保(供託または保険加入)等を義務付ける法律です。
--<住宅瑕疵担保履行法の調査結果(抜粋)>-------
以下は、過去3年間に新築住宅を供給したことのある建設業者と宅建業者約5千8百件の集計結果です。
・「新築住宅を引き渡すには保証金の供託又は保険への加入が義務付けられる」と知っている事業者は98.8%。
・「義務付けの開始は平成21年10月1日である」と知っている事業者は93.8%。
・「契約日が平成21年9月より前であっても、建物の引渡しが平成21年10月1日以降の場合は義務付けの対象となる」と知っている事業者は89.2%。
・「保険に加入するには着工前に保険の申込手続きをする必要がある」と知っている事業者は92.6%。
・「賃貸マンションや賃貸アパートも対象に含まれる」と知っている事業者は64.3%。
--<住宅瑕疵担保履行法のQ&A(抜粋)>-------
同法について、国土交通省ホームページのQ&Aから基礎知識的なものを抜粋・要約します。建設業や、自ら新築住宅の売り主となる宅建業を営んでいない場合でも、不動産業の関係者は以下をご一読ください。
Q:誰が資力確保措置(保険加入または保証金供託)を行わなければならないのですか。
A:新築住宅の請負人または売主のうち、建設業法に基づく建設業の許可を受けた建設業者と、宅地建物取引業法に基づく宅地建物取引業の免許を受けた宅地建物取引業者です。
(建築工事業や大工工事業以外の建設業者も、新築住宅の構造耐力上主要な部分または雨水の浸入を防止する部分を施工する場合は、資力確保措置が必要です)
Q:発注者や買主が宅建業者の場合も資力確保が必要ですか。
A:新築住宅の発注者や買主が免許を受けた宅地建物取引業者の場合は、資力確保措置の義務付け対象になりません。
Q:「新築住宅」とはどういうものですか。
A:新たに建設された「住宅」であって、建設工事の完了から1年以内で、かつ、人が住んだことのないものを言います。事務所と住居などが混在した併用住宅は、住居部分だけでなく、併用住宅全体の共用部分も「住宅」に該当します。
Q:平成21年9月以前に予定していた引渡しが、工事の遅れや売れ残り等で10月1日を超えた場合はどうなりますか。
A:資力確保措置の義務付け対象になります。
Q:売買契約日には新築だったものの、引渡日には工事完了から1年を超えて新築ではなくなる場合、対象になりますか。
A:「新築住宅」として売買契約を締結したなら、引渡日が工事完了から1年を超えていた場合でも対象となります。
Q:賃貸住宅も対象になるのですか。
A:賃貸住宅も対象となります。
Q:老人福祉関連の施設は「住宅」に該当しますか。
A:老人福祉法に基づく特別養護老人ホーム、有料老人ホーム等の事業を行うための施設は、「住宅」には該当しません。グループホームや高齢者向け賃貸住宅などは「住宅」に含まれます。
他に社会福祉関連では、介護保険法に基づくグループホームや、障害者自立支援法に基づくケアホーム、共同生活援助を行うグループホームが「住宅」に該当します。
Q:今から、どのような対応が必要ですか。
A:保険加入を選択する場合、住宅瑕疵担保責任保険法人の現場検査を工事中に受けなければなりません。そのため、着工前に保険法人への申し込みを行う必要があります。
Q:供託額はいくらですか。
A:供託額は、引渡した新築住宅の戸数により異なります。引渡した戸数が1戸の場合は2千万円、10戸の場合は3千8百万円、100戸の場合は1億円となります。
Q:保険の場合、保険料はどのくらいですか。
A:保険料の目安は、戸建住宅(約120平米)で約6万から8万円台、共同住宅(20戸・4億円・4階建)で100万円弱から約130万円(戸当たり約5万から6万円台)。なお、この額は10年の保険期間に対して一括で支払います。
Q:資力確保措置だけでなく届出も必要と聞いたのですが。
A:10月1日以降に新築住宅を引き渡した業者は、毎年3月31日と9月30日(年2回の基準日)時点で、保険や供託の状況を3週間以内に、建設業の許可や宅地建物取引業の免許権者に届け出る必要があります。
Q:資力確保措置を行ったので届け出ましたが、次の半年間に新築住宅の引渡しがなければ次回の届出は不要ですか。
A:一度届出を行った場合、その届出の対象となった新築住宅に対する瑕疵担保責任が続いている期間中(10年間)は届出が必要となります。
調査結果の詳細はこちら
http://www.mlit.go.jp/common/000038173.pdf
Q&A等、住宅瑕疵担保履行法の詳細はこちら
http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/jutaku-kentiku.files/kashitanpocorner/index.html
日管協メルマガより抜粋