マンション賃料は多くの地区で横ばい
今年の第3四半期、主要都市の地価は全国的に下落。賃貸住宅(主に賃貸マンション)の賃料は、多くの地区で横ばいだった。
これは国土交通省「地価LOOKレポート(平成20年7月1日から10月1日)」の概括。高度利用地等の先行的な地価動向を明らかにして主要都市の地価動向を見極めるための調査であり、不動産鑑定士134名が住宅系42地区、商業系108地区の情報収集と鑑定評価を実施した。
--以下、住宅系地区の賃貸住宅の動向(抜粋)---
<北海道札幌市中央区宮ノ森>
賃貸マンションは供給過剰気味で、賃料が下落している。来春の需要期の募集予定賃料にも値下げの動きが見られる。
<宮城県仙台市青葉区錦町>
中心部で、一昨年からの賃貸マンション大量供給に伴う在庫が未だ解消されておらず、マンション賃料は下落気味。
<埼玉県さいたま市中央区新都心>
供給はそれほど多くなく、需要が強いものの、マンション賃料は横ばい状態。
<千葉県千葉市中央区千葉港>
京葉線沿線で旧公団公社のマンションや分譲マンションの供給が多く、さらに駅周辺で賃貸マンションの供給が過剰のため、賃料は概ね横ばい弱含みで推移。
<千葉県浦安市新浦安>
賃貸需要は安定。マンション賃料は横ばいで推移。
<千葉県柏市柏の葉>
継続的な分譲があり、マンション賃料は横ばい傾向。
<東京都千代田区番町>
賃貸マンションの供給に需要が追いつかず、マンション賃料は下落傾向。
<東京都中央区佃、月島>
供給過剰の状況にあり、隣接地区でも賃貸マンションが大量供給され空室率も高いが、賃料は弱含み横ばいで推移。
<東京都中央区南青山>
高級賃貸マンションの供給が多く、高額所得者層の需要も堅調。マンション賃料は概ね横ばいで推移。
<東京都港区高輪>
マンション賃料は概ね横ばいで推移している。
<東京都港区芝浦>
超高層賃貸住宅は空室が増加しているものの、賃料にはほとんど変動がなく、概ね横ばいで推移。
<東京都渋谷区代官山>
高層マンションの賃料は平米5千7百円前後だが、空室期間が伸びており、賃料は下落傾向。
<東京都文京区本郷、湯島>
賃貸マンションは底堅い実需があり、マンション賃料は概ね横ばいで推移。
<東京都品川区品川>
稼働率は高水準を維持しているが、マンション賃料にやや下落傾向が見られ、成約件数も減少している。
<東京都江東区豊洲>
空室の残るマンションも見られるが、マンション賃料は高水準を維持したまま横ばいで推移。
<東京都世田谷区二子玉川>
立地条件等が良好な賃貸マンションの賃料は横ばい。築年数や立地の悪い物件は賃料の引き下げにより、空室期間の長期化回避を図っている。
<東京都武蔵野市吉祥寺>
単身者を含め各層からの賃貸需要は強いが、供給も十分にあるため、マンション賃料は概ね横ばいで推移。
<東京都立川市立川>
立川駅周辺で勤務する若年従業員を中心に賃貸需要が強く、地域のマンション賃料は安定的に推移。
<神奈川県横浜市都筑区都筑区センター南>
若年ファミリー層の賃貸需要が強く、センター南駅徒歩圏内のマンション賃料は堅調。
<神奈川県横浜市青葉区美しが丘>
新築マンションの賃料は横ばい、中古マンションの賃料は下落。供給過多状態で(需要は)新築に集中。
<神奈川県川崎市中原区元住吉>
所得の伸びが見込めないため、賃料は概ね横ばい。駅徒歩圏の高額賃貸物件は需要が弱い。
<神奈川県川崎市麻生区新百合ヶ丘>
駅に近接するマンションの賃貸需要は根強く、賃料は概ね横ばいで推移。
<愛知県名古屋市東区大曽根>
家族向け賃貸マンションは供給が少なく、分譲済みマンションの賃貸化も見られる。マンション賃料は横ばい。
<愛知県名古屋市千種区覚王山>
利便性等を反映し、依然として良好な稼働率を維持。マンション賃料は横ばい。
<愛知県名古屋市昭和区御器所>
マンション賃料は、現状では横ばいと見られる。
<滋賀県草津市南草津駅周辺>
駅西口の賃貸物件の供給が継続しているが、相応の需要も見られ、マンション賃料は引き続き横ばい、ないしやや上昇傾向にある。
<京都府京都市中央区二条>
支払い賃料ベースではかろうじて横ばいを維持。礼金や更新料が問題視されるなどにより、実質賃料ベースではゆるやかな下落基調にある。
<京都府京都市左京区下鴨>
都心への通勤通学が可能で優良住宅地としての知名度が高く、単身者や若年夫婦の需要が多いため、マンション賃料は概ね横ばいで推移。
<京都府京都市西京区桂>
新築ワンルームマンションでは礼金なしが増加。実質賃料は下落基調と見られるが、支払い賃料は概ね横ばい。賃貸マンションの供給過剰感がある。
<京都府伏見区桃山>
比較的利便性が高いエリア。単身者の需要も一定しており、マンション賃料は横ばい程度で推移。
<大阪府大阪市福島区福島>
マンション賃料は横ばいだが、空室率はやや上昇。
<大阪府大阪市天王寺区天王寺>
賃貸マンションの供給が多い。マンション賃料は現状維持(横ばいで推移)。
<大阪府豊中市豊中>
賃貸物件が少ないため需要は堅調と思われるが、景気の動向等からマンション賃料は概ね横ばい。
<大阪府吹田市江坂周辺>
マンション賃料は、成約ベースでは概ね横ばいだが、新築賃貸マンションの供給が増加し、需給バランスが崩れつつある。
<兵庫県灘区六甲>
賃貸市場に大きな変動は見られず、マンション賃料は概ね横ばいで推移。
<兵庫県神戸市東灘区岡本>
景気状況や分譲マンションの大量供給等により、マンション賃料は下落傾向。
<兵庫県西宮市甲子園口>
賃貸マンションの需給は安定し、マンション賃料は概ね横ばいで推移。
<兵庫県芦屋市JR芦屋駅周辺>
富裕層向け大規模住宅が主で、内装や設備の個性化を図っており、一様な相場を形成していない。
<兵庫県尼崎市武庫之荘>
賃貸マンションの需給は安定していることから、マンション賃料は横ばいで推移。
<奈良県奈良市奈良登美ヶ丘>
利便性と快適性が高い住宅地区であることから需要は根強いものの、一般的要因の影響で、マンション賃料は横ばい。
<広島県広島市中区白島>
分譲マンションの供給増や賃貸物件の老朽化等を反映して、古い賃貸マンションは弱含みであるものの概ね横ばい。新規賃貸マンションの供給はない。
<福岡県福岡市中央区大濠>
借上げ社宅等の需要が堅調であるため、マンション横ばい。
地価LOOKレポートはこちら
http://tochi.mlit.go.jp/tocchi/look_rep/pdf/20081121a.pdf (財)日管協メルマガより抜粋